自然と人との距離が
肌に合う地で暮らす
フローリスト

Iターン移住者
高岡　史恵　（Takaoka Fumie）

東京都から石川県金沢市、そして2024年に石川県能美市へ移住した高岡さん。石川県能美市で理想の物件をみつけ、移動販売フローリスト「ピエニクレ」としての活動にいっそう弾みがつきました。二段階移住を経て、ご自身の肌に合う地域をみつけることができました。

本インタビューでは、高岡さんの経歴、フローリストとしての想い、そして石川県能美市への移住の経緯をお伺いしました。石川県能美市に移住を検討している方や、空き家を活用した住まいに関心ある方は必見です。
（2024年7月インタビュー）

金沢から能美市へ
二段階移住でみつけた
理想的な暮らし

高岡さん：
東京都出身で、2019年に石川県金沢市へ移住しました。移住後はお花屋で勤めていましたが、2023年に独立開業をし、現在は移動販売フローリスト「ピエニクレ」として活動しています。お花の移動販売に加えて、イベント出展やワークショップ開催もしています。

ご縁あって、2024年に石川県能美市へ拠点を移しました。夜に蛙の声を聴きながら、鳥の鳴き声で目覚める暮らしに贅沢さを感じています。また、地域活動やイベントにも積極的に参加しながら、地元の方との交流も楽しんでいますよ。

金沢市に住んでいたときより自然、そして人との距離が近くなりました。個人的には石川県能美市に移住してからの方が、暮らしを満喫できていると思います。

「ピエニクレ」Instagram

フローリストとしての
原点はフランスです

高岡さん：
過去、二度フランスで働いていました。最初は映画の仕事でした。フランス映画が好きで、とくにジャン＝リュック・ゴダールの作品が大好きです。現地で映画製作の仕事をしたり、自主映画を制作したりと、忙しくも充実した日々を過ごしました。

映画の仕事に一区切りつけてからは日本に戻り、知り合いのお手伝いとして、園芸の仕事をはじめました。植物への興味が強かったわけではないですが、園芸に携わるうちに、次第にお花の美しさに惹かれたんです。

お花への関心を深めていくうちに、フローリストとして腕を磨きたいと思って、再びフランスへ訪れました。有名なフローリストの門を叩き、そこで修業をしました。それからの日々は私にとって大きな財産になりましたね。

フランスは生活の中に芸術がありました。また、向こうの方は自分のためにお花を買ったり、家にお花が飾ってあったりと、身近にお花がある暮らしに魅了されました。日本でも「気軽にお花を楽しむ暮らしを広めたい！」と思うようになりました。

地域から紹介された
空き家を活用して
アトリエを確保

高岡さん：
はじめて石川県に訪れたのは、園芸の仕事の幅を広げたいと思い、高所作業車の講習を受けに来たときです。たまたま講習が開催されたのが石川県でしたが、この地に一目惚れをしました。海から山までが近く、独特な地形と、豊かな自然環境が素敵だと思いました。

知り合いからの後押しもあって、2019年5月に金沢市に移住をしました。当時は移住支援などは利用しておらず、仕事も住まいも自分でインターネットを中心に見つけました。とんとん拍子に進み、移住を検討してからわずか3日で移住が決まりました。

2023年に独立開業したことで住居が手狭になり、作業場が必要となったので、他の物件を探し始めました。ただ条件に合う物件がみつからなかったんです。そんな中で出会った空き家がたまたま石川県能美市でした。

石川県能美市の空き家は、まさに人のご縁でみつかったんです。ふとしたきっかけで石川県能美市の米農家さんと知り合いになり、物件を探していることをチラッと話したところ「貸してくれそうな方がいるかも！」とご紹介頂きました。

自宅兼倉庫付きの空き家で、アトリエや作業場としても十分でした。また、大家さんが理解ある方だったので、契約条件も納得いくかたちにしていただきました。白山市や小松市にも普段行きますので、石川県能美市はちょうど中間に位置しているため、わたしにとって好都合です。実際に住んでみると、ちょうどいい住み心地だなと感じています。

お花が日常にある
生活文化を伝播したい

高岡さん：
移動販売フローリストとして活動しているのは、色んな方に、気軽にお花がある暮らしを伝えたいからです。活動コンセプトは「季節を束ねる、風景を活ける」です。豊かな自然環境がある石川県だからこそ、実現できると思います。

市場のお花を使いつつ、自分で育てたお花や自然の草木も活用しています。また、地元の植物を使ったワークショップやイベントにも積極的に参加しています。