人が付加価値を創り
社会を豊かにする
ものづくり会社
~ サブミクロン技術を武器に ~
東振株式会社 経営企画部 部長 秦 恵介(Hata Keisuke) ベアリング用ローラー専門メーカー『東振グループ』。サブミクロン(1/10000)単位までにこだわる技術力を武器とする、日本を代表するグローバルニッチトップ企業(GNT企業)の1社。そんな東振グループの人事を支えるのが、経営企画部・部長の秦さんです。 本インタビューでは、ものづくり会社における人財への考え方、グループ全体の今後の展望についてお伺いしました。朗らかな人柄と誇らしく語る秦さんにも注目です。東振グループにご関心ある方、就職先を検討されている方は是非ご覧ください。 (2023年2月インタビュー)
未経験者ウェルカム!
サブミクロン技術を持つ
ローラー専用メーカー
秦さん:「東の国から世界を振興する」が、東振の由来といわれています。1956年に金沢市で(株)東振精機を設立、現在はサブミクロン(1/10000)単位までこだわる研削技術を強みに『ローラー専門メーカー』としての地位を確立しました。
サブミクロン単位までの研削技術、といえば凄いことに聞こえるけど、私達はだれでも(研削加工が)できるように独自の工作機械『心なし研削盤』を開発してきました。学ぶ意欲があれば、基本的にだれでもできるようになります。
実際に、当社スタッフの半分以上は中途採用。未経験者や異業種からの転職も珍しくない。文系出身者でも問題なく、むしろ工業系の学校出身者は全体の1/6ほど。近年は女性や外国人スタッフも増えています。
どのようなバックグラウンドの方でも関係ないと言えるのは、当社には独自技術と技術を再現する機械を自作しています。すなわち、ほとんどの方は以前に製造経験がないはずなんです。
これまで中途採用した中で、ある方の前職は結婚プランナーでした。「唯一得意なことは、愛想だけ。」と言っていましたが、十分ここで活きますよ。生産管理は人と関わることが避けられませんので、工場内においても愛想は大切。どうやら土日に休める仕事を探していた中で、うちを見つけたようです。
またある方の前職はエンジンアでした。システム屋はいろいろ神経をすり減らすことが多いようでしたので、せめて社内システムを扱う方がほっとすると思います。現在は石川県能美市にUターン移住し、当社の社内システム担当として活躍しています。
あとこんな方もいましたね。その方は数年で全国転勤する会社に勤めていたところ、転勤が決まる前にうちへ転職しました。製造業は現場が変わらない仕事なので、基本的に転勤がないんです。同じ地域に腰を据えて暮らしたい、そんな方は製造業がぴったりです。
他にも漁師・大工・自動車販売・教師・美容師と、多種多様なジャンルをご経験された方々が、当社で働いてくれています。未経験の方でもウェルカムな会社です。
『東振人』を育成する
人事チームの強みとは
「人事の方が面白い!」って口コミが、ある日どこかでぽろりとこぼれる、そんな瞬間が生まれるようにしたいんですよ。それが10年に1度でもいいんです。長期的な視点で行動し、認知いただき、そして応援されることをめざしています。
社外に対する認知度を広げるため、基本的にご依頼は断りません。たとえば保護者向けの就職セミナーがあり、かれこれ15年お付き合いしていますが、最初は2人しか参加者がいなかった。けどここ最近は2~300人集まったんですよ。コツコツ行動すること、その努力がわたしたち人事チームの強みです。
採用において大事にしているのは、ありのままを伝えることです。かっこいいことを言ったり、かっこいい職場だけをみせたり、それだけでは入社後にギャップを産んでしまい、結果的に離職率が高くなります。まずは一番泥臭いところをあえて見ていただく、それから当社についてお伝えし、気に入ればどうぞというスタンスです。
入社後はたいてい工場勤務をご経験いただきます。私も工場勤務からスタートし、会社について理解を深めました。懐かしいなぁ、当時は工作機械の清掃ができなかったんです。機械を綺麗にしちゃうと調整がズレるからって(笑)今では調整を自動化しており、職場環境は随分よくなっています。
入社したら、ゆくゆくは「創る考える」を胸に刻む『東振人』になっていただきます。先代の東振人たちの積み重ねがあり、今の私たちがある。これから先は、新たな価値や意味を創造していくことが求められます。人財こそ、東振グループの最大の宝なんです。
コラム:人事同士の繋がり
秦さんは地域の企業20社ほどの人事担当者等を対象とした「人事会」を立ち上げています。人事会では人事・労務に係る法律改正があった際の情報共有、人事等についての相談など交流する機会をつくり、地域での協力体制を構築しています。
石川県能美市に移転から
グローバルニッチトップ企業までの道のり
先代の東振人たちが、ローラー専用メーカーの土台を作ってきました。会社設立後、1962年に寺井町の鉄鋼団地の第1号誘致企業として、現在の石川県能美市に拠点を移しています。当時は田んぼしかないところでしたが、町の発展と共に、私達も規模拡大しました。
そうしてベアリング組込み用円筒ローラー製造を中心に、社会に貢献してきました。主力製品の『東振ローラー』は高負荷・高速回転に耐えることができます。自動車には4,000個ほど使用されていたり、産業・建設用機械だったりと、日本のものづくりを支える部品です。
とくにエレベーター向けのローラーとしては80%以上のシェアがあります。面白いものだと、マグロ用の電動釣り竿にも使用されているようです。あらゆる「回転するところ」に我々が製造するローラーが欠かせません。有難いことに、ほぼすべてのベアリングメーカー様とお付き合いがあります。
初代社長が主力製品のローラー製造、二代目がローラー製造の機械メーカーとして、まさに創り考えるを実践してきた歴史があります。
人財が東振グループの宝
「創る考える」仲間募集
今後は新たな価値と意味を創っていく必要があります。2022年に東振グループのビジョンを『TOHSHIN SYNERGY 222』としてまとめ、東振グループとして一本化しました。狙いは海外展開の強化、技術開発の推進、そして新規事業立ち上げていくことです。
そのために業務の自動化、そして人財の多能工化が必須です。非効率なことを最新技術で効率化し、生産性を向上させる。人は新たな付加価値をつけることに注力します。その結果、高利益体質の強い会社にしていくことが当面の進むべき方向性です。人が付加価値をつけるため、東振グループは人財が何よりも大切と考えています。
そのために、実は社内ブランディングが重要かと思います。スタッフが自社や仕事に対して誇りを持てるようにしたい。そうすれば就業意欲も自然と上がります。1つのアイデアとして、ローラーがどのように使用されているかを見える化したい。たとえば、3Dプリンターで透明プラスチックの模型を作り、ローラー部分を本物にすれば目視できますよね。
新時代の東振グループを一緒に「創る考える」仲間を募集しています。是非一度、当社に見学にお越し下さい。
事業所 | 株式会社東振精機 |
所在地 | 石川県能美市寺井町ハ18番地 |
募集求人 | 「求人紹介」を参照ください |
備考 | 〇東振グループ (株)東振精機 (株)東振テクニカル (株)東振 有限公司 東振恩斯克精密機械部品(蘇州) |
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「「人財が会社の宝」と語る、石川県能美市のグローバルニッチトップ企業・人事部長に話を聴く。/東振グループ」への 1 件のコメント
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