地域の宝を磨き
人のサービス力で
まちおこしを目指す

ウェルネスハウスSARAI
総支配人
本多　洋人（Honda Hiroto)

コロナ禍の影響で休業を余儀なくされた『能美市ふるさと交流研修センター さらい』。窮地を救ったのが株式会社リナシェンテでした。リニューアルを経て『ウェルネスハウスSARAI(以後、SARAI）』としてオープン。いまでは多くの能美市民に愛される施設となっています。

本記事では、SARAIの取り組みと高いサービス力の秘訣、そして今後の展望について総支配人の本多さんにインタビューしました。まちづくりを仕事にしたい方は必見です。
（2024年5月インタビュー）

石川県能美市で
社長の夢だった
まちおこしを開始

総支配人：
株式会社リナシェンテは、『金沢まいもん寿司』を運営する株式会社エムアンドケイのグループ会社です。社長の数ある夢の１つがまちおこしで、そのために設立したのが株式会社リナシェンテでした。

コロナ禍の影響から、前身の『能美市ふるさと交流研修センターさらい』が休業になりました。その後に私たちが指定管理者として、運営をすることになったんです。

石川県能美市の比較的中心に位置する場所で、いかにして地域に愛される施設をつくるか。また、いかにしてまちおこしに寄与する取り組みにするか。実は、わたし自身が石川県能美市出身というのもありまして、その責を任ぜられました。

ウェルネスハウスSARAI・HP

工芸×健康をテーマに
リブランディング

総支配人：
石川県能美市の寺井といえば、やはり九谷焼です。まずは九谷焼をしっかり市民や後世に繋げるべく“工芸”をコンセプトに据えました。

施設を刷新するタイミングでしたので、あえて地元の若手九谷焼作家さんを強く推してみました。若手の九谷焼作家さんのなかには、九谷焼の良さを活かしつつ、現代感ある感性が詰まった作品を創られる方も多いです。

そんな8名の九谷焼作家さんに、ひとり1室ずつお部屋をプロデュースしていただいたのが『九谷ステイ』。たいへん個性豊かなお部屋になり、お客様からの満足度も高いです。

写真の引用：SARAI・HP『九谷ステイ』

もう１つのコンセプトが“健康”。『レストラン』では、健康・美容をテーマにした和洋創作料理を提供しています。『スタジオ』では、運動に慣れていない方でも参加しやすいように、トレーニング器具なしの健康増進プログラムも提供しています。また、毎日のお風呂として『九谷の湯』をご利用される方もいらっしゃいます。

「工芸×健康」をテーマにまちの魅力を伝えながら、幅広い世代や観光客に愛されるサービスを開発してきました。おかげさまで2024年の【日本の小宿10選】に選出いただけました。ひとえに地域や皆様のおかげです。

成功の秘訣
愛される人財が
事業を支える

総支配人：
満足いただけるサービスを提供しつつ、持続可能な運営体制をつくるためには、なによりも人財が宝です。SARAIは優秀なスタッフのおかげで成り立っています。

お客様と関係性を築くことはサービス業の本質であり、かつ地元に根付くうえでも重要です。わたしは常々、少しでもお客さんと会話をするようにと、調理スタッフも含めて言っています。スタッフの顔を見るためにお客様が来る、そんな関係性が理想ですよね。

また、小規模な施設なので一人何役もこなす多能工とならざるえません。このように聞くとハードルが高く感じるかもしませんが、技術やノウハウはいくらでも教えます。その代わりに、私たちがみているのは、「道徳と倫理観」の部分だけです。

面接の場では、とにかくその方の人柄や性格の部分だけをみたいので、対話を意識して面接をします。いくらでも技術やノウハウは身につきますが、人の根っこの部分を変えるのは難しい。人から愛されるような方と一緒に働きたいですね。

地域外への展開も。
共にまちおこしする
仲間を募集中です！

総支配人：
SARAIの取り組みを評価いただき、他の地域のお手伝いをすることも増えました。現在は石川県加賀市の『加賀依緑園』と福岡県嘉麻市の『カホアルペ』の指定管理事業をお手伝いしています。今後も、他の地域の困りごとをサポートすることは増えていくと思います。

まだまだ石川県能美市でもやるべきことがあります。もっともっとSARAIを磨き、一級品な施設に仕上げていきます。地域の魅力を磨き、付加価値あるプログラムを開発したいですね。このあいだは「断食×九谷焼」の体験プログラムをやりましたが、参加者からは好評でした。

現在、SARAIではホールの正社員を募集しています。わたしたちの取り組みに共感いただける方、サービス業が大好きな方は是非ご応募をご検討ください。お待ちしております。