木の可能性を創造する
建築総合プロデュース企業

株式会社中東
小坂俊介さん

1968年に製材屋として創業。現在の『中東』は、集成材メーカー機能と大型木造建築等の建設業の二軸で事業展開しています。

また最近ではSDGsな取り組みとして、2024年から木質ペレット製造にも着手。環境に優しい取り組みと、木造建築の新たな可能性を探るべく日々挑戦しています。

本記事では、木材に注目される背景、国内外でお仕事ができる秘訣、また今後の展望について営業課・小坂さんにインタビューしました。木に携わる仕事がしたい方、高い施工技術を国内外に届ける仕事がしたい方は必見です。
（2024年10月インタビュー）

老舗企業の歩みと
業績拡大のワケ。

小坂さん：
製材屋「中東木材」として1968年に創業しました。創業者はもともと石川県小松市でバス運転手をしておりまして、その頃の仲間を集めて、住宅向けのパネル製作を始めたのが創業のきっかけだったそうです。

その後、業界に先駆けて集成材製造に取り組んできました。またCLT（直交集成材）製造や、独自の耐火性能を持つ不燃木材開発もすすめています。現在、われわれは木質材料の製造から大型木造建築の施工まで一貫して手がける「建築総合プロデュース企業」として成長中です。

有難いことに、国内外問わずにお仕事が増えています。その背景には法改正（公共建築物等木材利用促進法）がありまして、国産材の利用が推進されています。とくに公共施設での国産材使用ニーズが高まりました。さらに、海外産の木材価格の高騰も国産材への関心の高まりに拍車をかけています。

そのような背景のなか、お声がかかることが増えているんです。いまでは石川県内はさることながら、日本国内外にわれわれが関わった大型木造建築物が数多くあります。

▼集成材とは？

集成材とは再生産可能な木材を利用し、より優れた品質に仕上げ、木ならではの長所を生かした画期的で地球環境に優しい建材。強度や耐火性、断熱保湿性、吸音効果が優れている。

引用：(株)中東HP「大断面集成材・CLT」

海外プロジェクトに
関わることができる
中東の強みとは？

小坂さん：
国内に留まらず、こちらから海外に出向いて施工もします。過去携わったものではシンガポール『ケーブルカー駅レストラン』、台湾『展示館』、そして韓国『ゴルフ場クラブハウス』などがあります。海外案件は海外の建設会社や大手設計事務所さんからのご依頼が多いですね。

私たちにご依頼頂ける理由は大きく3つあると思っています。1つ目は技術力。集成材・CLT製造に加えて、これらを大断面木材として製造するメーカーは少ないんです。加えて、わたしたちは自ら施工ができるため豊富な経験とノウハウがあります。

2つ目は提案力。設計から製造、そして施工まで一貫して行えるからこそ、設計レベルでの具体的な提案ができます。設計の段階で「何がしたいか？」を伺ったうえで「こういう木材を使って、こんな建築物ができますよ」と一緒に企画を考案できるんです。

そして最後に、国際認証等による合法木材の利用です。2011年に取得したFSC認証（森林管理協議会）を代表するように、第三者機関からの認証を積極的に取得しています。その結果、国内外問わず大きなプロジェクトに関わりやすくなっていると思います。

木造高層ビルを創る！
石川県能美市から
業界の常識を変えたい

小坂さん：
いま目指しているのが「木造の高層ビル」を建築することです。今の技術だと5階くらいが限界ですが、なんとかこの壁を乗り越えていきたいですね。そのために新たな木質材料の研究開発を進めています。2021年に不燃薬剤注入施設を導入、独自の耐火性能を持つ不燃木材を開発しました。現行の建築基準法を変えていこう、という意気込みで挑戦中です。

また、2024年に木質ペレット工場が完成しました。収益性というよりも「木を使いきることが使命」との姿勢を示すために取り組んでいます。加工過程に出る木屑を活用し、松と杉をブレンドした木質ペレットは、すでに石川県能美市の『学校給食センター』でも活用されています。

また、能登半島地震の際に木質ペレットの無電源ストーブを提供しました。災害時に重宝すると改めて実感しました。新技術の開発と、環境に配慮した取り組みをこれからも取り組んでいきます。

働きやすい職場で
一緒に挑戦しよう！

小坂さん：
2011年に本社を岩内工業団地（石川県能美市）に移してから約10年で社員数が倍増しました。最近は若い世代からの紹介採用が多いのが特徴です。また、40〜50代の方も中途採用として採用したこともあります。

業界内の働き方改革が進み、当社でも年間休日115日を確保しています。また有給取得率も高く、気軽に休みが取りやすい職場だと思います。「木造の高層ビル」の挑戦と組織づくりを進めている段階なので、チャレンジ精神がある方はぜひ一緒に働きましょう。

とくに、現場監督の経験がある施工管理者を大々的に募集中です。そのようなご経験がない方でも、もしご興味がある方は工場見学に足を運んでみてください！現地でお会いできることを楽しみにしています。