移住してコミュニティカフェを開業。田んぼと空き店舗に惚れた移住者夫婦が、人生を再設計した先に創りたいお店とは?【石川県能美市・Jターン移住】

白い服の女性が立っている

自立への挑戦を
小さく始めていく
移住と創業の話

女性がLATTAの前で笑っている
Jターン移住者
安達 真理子(Adachi Mariko)

石川県能美市に移住、家族3人で暮らしています。田園風景に囲まれた空き店舗をみつけ、DIY・クラウドファンディングを駆使して『Cafe Latta』を2023年にオープンしました。

本インタビューでは、石川県能美市で開業した理由、お店を持つまでの経緯、また創業・移住希望者へのアドバイスをお聞きしました。石川県能美市に移住を検討する方、地方移住して飲食店等を創業したい方は必見です。
(2023年6月インタビュー)
茶色と白の外観
2023年3月オープンした『Cafe Latta』

良い空き店舗と
田んぼに出会い
石川県能美市に移住

安達真理子さん:石川県野々市市から石川県能美市に家族3人で移住、2023年3月に『Cafe Latta』をオープンしました。以前経営していたコミュニティカフェ(Cafe NANEA)を閉店し、新店舗は旦那も関わっています。

本音を言えば、以前の店舗(Cafe NANEA)をもう少し続けたかったです。ゆくゆくは移転を考えていたものの、息子が高校を卒業するタイミングと構想していました。しかし、諸事情あって次の場所を探すことになりました。楽器等を用いたイベントができるところ、駐車場付き物件、そして希望賃料で探したところ、金沢近郊では難しかったんです。

エリアを広げると2~3件候補が見つかり、その1つが石川県能美市の物件でした。元々は居酒屋だった居抜き店舗で、10年以上空いていました。周囲からは反対気味でしたが、逆に旦那は燃えたようです(笑)ここならお店をスモールスタートできる、なにより隣の田園風景が素敵だったんです。

田んぼと青空
店舗隣に広がる田園風景


店舗改装をDIYしたり、『能美市創業支援事業補助金』やクラウドファンディングを活用したり、なんとか開業費用を抑えることができました。たくさんのご支援をいただいたおかげで、以前よりも売上が伸び、良いスタートが切れています。

内観
ロゴと安達さん
カヌレ
コラム:能美市創業支援事業補助金とは?

市の産業の振興及び活性化を図ることを目的として、市内で創業するものに対し、予算の範囲内において補助金を交付します。対象経費は、不動産の購入・賃貸費用、店舗設備工事費用等で、補助金額は50万円に加算額を合計して100万円まで(対象経費の1/2まで)。

参考)能美市役所HP『創業支援事業補助金


実際に、石川県能美市で暮らしてみると意外に便利なんですよ。買い物には困らないし、道路も広くて快適です。空が広く感じるのもあり、旦那は朝起きるのが楽しみのようです。石川県能美市は住みやすところと感じています。

コミュニティカフェに転職
挑戦する側から
挑戦を応援する側へ

安達真理子さん:わたしは石川県中能登町出身で、高校卒業後に就職のために金沢へ。それから17年間は販売業を続けていました。たまたまお客さんとして通っていたのが前職のカフェ(Cafe NANEA)で、元オーナーからキッチンを手伝わないかと誘われたんです。そもそも調理経験がなく、迷いはありましたが「やらないと後悔する!」と思い退職しました。

元オーナーは、女性の自立支援に関心がある方で、実際に副業や事業をやりたい女性が集まる節がありました。私自身もあらたな挑戦をする機会になりましたね。

女性が手を顎に乗せている
前職を振り返りながら語る、安達さん


次第に調理が慣れ、お店も任せられるようになってきたある日、元オーナーからお店を閉じることを相談されました。自信51%、不安49%ではありましたが、自分のお店を持つことに興味があったため「えいや!」と引き継ぎました。

オペレーションは問題ないものの、集客には悩みましたね。そこでイベントを企画していくうちに、次第にお客さん同士が繋がったり、新たなチャレンジを後押したりする場になっていき、人の繋がり生まれたんです。

何かを始めたい人の「最初の一歩」を応援する場として、気づけばコミュニティカフェとなっていました。その頃にちょうど、旦那はフリーランスとして独立。旦那にアドバイスをもらいながら運営する最中、急遽テナントを退去することになりました。

コンサルの旦那が
ロジカルの観点で
経営を支える

旦那さん:前店舗(Cafe NANEA)の売上の作り方、つまり人の繋がりから売上を生むコミュニティカフェには驚きました。これまで宿泊業中心のコンサルタントをしており、仕事がらロジックでいかに数字を上げるかを提案していたからこそ、人の繋がりを創出している前店舗(Cafe NANEA)が面白かったんです。

また、僕自身は会社員からフリーランスになるタイミングで、どのように人生を再設計するかを考えていました。今後はフリーランスとして自立していくなかで、利益の最大化を求めるよりも、既存のお客さんに満足いただけるように努力していきたい。そのために勉強し、成長していきたいと思いました。

とはいえ、お店を経営する以上はロジックも大切。前店舗(Cafe NANEA)で培った顧客体験やコミュニティの居心地よさを残しつつ、ロジック面を強化できると思い、新店舗『Cafe Latta』をお手伝いしています。

男性と女性がカウンターに立っている
窓から田んぼが見える
旦那さんのアイデアで造作した窓

Cafe Latta のこれからと
創業希望者に伝えたいこと

安達夫妻:スモールスタートができる物件と出会え、また色んな方からご支援いただき『Cafe Latta』はスタートしました。現在の客層は40~50代で、SNSをきっかけとしたご来店が多いです。今後はまだまだイベントができていませんので、夜の時間帯にスペース貸しをしたいです。結婚式の2次会利用などのアイデアもあります。

人生の再設計をしたうえで、わたしたちは自らのお店を持つことを選びました。「チェーン店では実現できないようなお店」を追求していきたいと考えています。人の繋がりを創出したり、色んな方の表現の場にしたりと、末永く地域に愛されるお店にしていきます。

創業希望者はぜひ、一度先輩創業者にお話を聴くことをオススメします。地域のニーズ、エリアの特徴、どんなツールを活用しているかなど、生の情報は極めて重要。また、事業計画書に親しみない方はとくに、自ら作成することも大切。県・市の創業支援でサポートしてくれると思います。

都会にこだわらなくてもいい時代。スモールスタートをする上では、田舎も選択肢としてありえます。誰を、どのように幸せにしたいのかを見つめなおし、そのうえで移住が選択肢となりうるなら、ぜひ石川県能美市にお越し下さい。『Cafe Latta』で待っています。

女性が笑っている写真


店舗名Cafe Latta
住所石川県能美市小長野町二5-1
定休日毎週月曜日・第一日曜日
営業時間9:00~19:00
備考・駐車場あり
・小あがり、個室、カウンター席あり

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