移住先選びの鍵:石川県の物価と地価を調べたら、○○費が節約できることがわかった!

Vol.1
首都圏と石川県を
物価で比較する

石川県への移住に興味があるけど、お金について不安・・・。そんなときは、まずはデータから地域の物価を捉えてみましょう。

石川県能美市の移住コーディネーターが、移住を考える方に絶対知ってほしい「移住とお金」についてご解説します。全3本の連載記事となっていますので、併せてご覧ください。

※各記事で引用するデータ・統計は作成時に調べたものですので、予めご了承ください。ぜひとも最新情報等をご自身で調査いただき、見比べていただくことを推奨します。

首都圏から石川県へ
物価は安いの?

「地方移住で生活費が浮く」と聞きますが、それって本当でしょうか?石川県能美市は雪国で車社会のため、地域特性に関わる支出が増えていくと思われます。

  • 冬季の暖房費(器具購入費、燃料費等)
  • 車両費(免許取得・維持費、車両購入費、維持費等)
雪と車
一般的に石川県能美市は雪国で、車社会

車両費については、世帯によって複数台所有するかもしれません。それぞれのライフスタイルによって異なりますが、地方にいけば必ず生活費が安くなると考えるのは、早計な判断です。

イメージと実態の乖離を把握するために、総務省統計局「消費者物価地域差指数(令和4年)」をご紹介します。こちらの統計では、物価水準の平均を100として、10大項目別に物価水準が公表されています。石川県の物価指数は、全国平均を少し下回る程度(99.4)でした。

しかし、細かい分類で物価を比較してみると、「地方移住=生活費が安い」とは必ずしもいえないことがわかりました。東京都と石川県を比較してみます。

  • 「光熱・水道」は、石川県が高い
  • 「被服及び履物」は、石川県がずっと高い
    ※石川県は、全国1位
  • 「食料」は、東京都が同じ水準
    ※石川県は、全国平均より高い
10大項目から3項目を抽出、作者作成(数字は四捨五入)
コラム:消費者物価地域差指数とは?

総務省では、地域別の物価を明らかにすることを目的とし、小売物価統計調査(構造
編)において、消費者物価地域差指数※を毎年作成しています。

 ※各地域の物価水準を全国の物価水準を100とした指数値で示したものであり、全国平均を基準(=100)とした指数を、地域別(地方10区分、都道府県、都道府県庁所在市及び政令指定都市)に作成したもの 
引用:消費者物価地域差指数 小売物価統計調査(構造編)2022年(令和4年)結果

「食料」「光熱・水道」は東京都より石川県の方が高い、そして石川県は全国で一番「被服及び履物」の物価が高いことがわかりました。意外かもしれませんが、石川県に移住した方が生活費が増えるケースもありそうです。



石川県で注目は
住居が安いこと!

一方で別の項目を比較すると、移住を前向きに検討できる要素もあります。

  • 「教養娯楽」は、石川県が低い
    ※全国平均より低い
  • 「教育」は、石川県が低い
    ※全国平均より高い
  • 「住居」は、石川県が圧倒的に低い
10大項目から3項目を抽出、作者作成(数字は四捨五入

石川県は「教養娯楽」が低いのに加えて、「教育」は全国平均よりは高いものの、東京都と比べると低いことがわかります。

さまざまな物価のなかで、最も注目すべきは「住居」で、石川県は圧倒的に低いことがわかりました。石川県に移住すると、3大支出の1つである住居費が、大幅に圧縮される可能性がありそうです。

まとめると、地方だからこそ発生する費用によって、日々の生活費が上がることが予想されます。しかし、住居費を大幅に削減できることに加えて、教育費・娯楽費を下げることができれば生涯支出をスリム化できるかもしれません。

首都圏と石川県を
地価で比べてみる

最後に、東京都・大阪府の首都圏と、石川県の公示地価を比較してみましょう。また、どれほど石川県の住居費が安くなるかを簡単にシミュレーションしてみます。「土地価格相場がわかる土地代データ」に掲載されている、令和5年度の公示地価を参考に比較しました。

  • 東京都、383万円/坪
  • 大阪府、105万円/坪
  • 石川県、26万円/坪
参照:「土地価格相場がわかる土地代データ」を基に、作者作成(数字は四捨五入)

都道府県別の比較だと地域差があまりに大きすぎるため、金沢市の人口規模(50万人前後)と同等程度の自治体で再比較してみます。

参照:土地価格相場がわかる土地代データを基に、作者作成(数字は四捨五入)
  • 杉並区(東京都)、230万円/坪
  • 東大阪市(大阪府)、53万円/坪
  • 金沢市(石川県)、43万円/坪

以上の数値を利用して、石川県の土地代がどれほど安くなるかを、シミュレーションしてみましょう。もし戸建住宅を建築するために35坪の土地を購入(公示価格×35坪で算出)するとしたら、下記の通りになります。

  • 杉並区(東京都)、8,050万円
  • 東大阪市(大阪府)、1,855万円
  • 金沢市(石川県)、1,505万円
    ※あくまでもシミュレーションです。詳細は各市町の建築基準法をご確認ください。

杉並区と金沢市の土地値を比較すると、約5倍ほど金沢市が安いことがわかりました。あくまでも大雑把なシミュレーションですが、感覚として「住居」の低さを実感できると思います。石川県に移住することで、住居費を大幅に圧縮できる期待があることを、ぜひご認識ください。

コラム:地価とは?
一般的に不動産は「一物四価」といわれ、国・自治体等がそれぞれの目的に応じ、4つの価格を公表しています。本記事では「公示地価」を採用しています。

「公示地価」とは、国土交通省が毎年1月1日時点における標準地の正常な価格を3月に公示しているものです。
参考:国土交通省「地価・不動産鑑定、地価公示

移住前には
移住体験を
お勧めします

石川県の「住居」が圧倒的に低いことは、移住検討のプラス材料になるかもしれません。とくに石川県能美市は県内でも土地値が比較的に安いうえに、金沢市にも意外と近いため、持ち家を検討するファミリー世代には狙い目かもしれません。詳しくは「Vol.2」をご参考下さい。

また、移住を検討するにあたり目先の収入・支出で考えず、長期的かつ複合的に判断することが重要です。詳しくは「Vol.3」で紹介します。

最後に、移住を検討する方には、ぜひ移住体験をオススメします。地域事情は千差万別ですし、なによりご自身の肌に合うかをチェックしてください。石川県能美市には無料のお試し住宅をご用意しています。ぜひ現地にお越しください。

※本記事のサムネイル・SNS画像は「maga.space」で生成しています。

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